こんな不安や疑問を抱えている方も多いではないでしょうか。
私自身、10年近く営業の世界で働いてきて、同様の不安「他の職種に転職しても、本当にやりたい仕事が見つからないのではないか」を感じていた時期もあります。
しかし、私は以下の行動を通じて、自分に合った仕事を見つけ、営業職からマーケティング職へと転職しました。
- 積極的にスキルアップに励む
- サイドビジネスを通じて営業以外の業務にチャレンジ
今では仕事が楽しく、毎日が充実しています。
この記事では、私が「営業を辞めてよかった」と感じた理由や、営業の方々のアンケート結果などのデータを基に、辞めた方が良い人へのアドバイスをお伝えしていきます。
筆者の営業経歴
私は、新卒から32歳まで営業を続けてきて、様々なポジションも経験しました。
以下に具体的なモノをまとめます。
- ルートセールス:
担当エリアを持ち既存顧客を回りアップセルをしていました。 - 新規開拓:
飛込み、テレアポ、インサイドセールス、フィールドセールスを経験 - 法人営業:
1,000名以上いる大手企業のコンサルティング営業を実施
これらを経験した上で、今は、マーケティングに転職しています。
10年営業を続けた筆者が辞めてよかったと思うこと5選
私の経験の上で、辞めてよかったと思う事をまとめていきます。
①コミュニケーション能力以外で戦える
営業職から離れる決断をしたことで、私はコミュニケーション能力以外のスキルを活かし、それによって評価を受けるようになりました。
営業職では、顧客獲得数が成功の全てでしたが、企画やマーケティングの職においては、成功の基準が多様化しました。
たとえば、企画やマーケティングの領域では、企画力、改善力、推進力など、さまざまなスキルを用いて成果を出すことが可能になりました。
具体的に、以下の様な販売力以外の多角的な能力が評価されました。
- 営業マンの資料作成時の課題を見つけて汎用的なツールを作成して、解決
- 店舗の表彰制度などのイベントを企画する企画力
- キャンペーンの運営業務をプログラミングを用いて効率化する改善力
これらの経験を通じて、私は自分に適した方法で実績を上げることができ、営業を辞めたことに大きな意義を感じています。
②管理職になる理由が営業成績で無い
私が企画職に異動した際、そこで学んだのは、管理職になるためには単に専門スキルが優れているだけでは不十分であるということでした。
企画職では、管理職にはマネジメントスキルが高い人が選ばれるのが一般的です。
これは、営業部門の慣習とは対照的で、そこではしばしば営業成績が良いことが管理職への昇進の理由になっていました。
営業プレイヤーとしては優秀でも、管理職としてのスキルが不足しているケースは多々あります。
営業部門では、「なぜできないのか」といった非生産的な批判がしばしば見られました。
一方、企画職では、仕組みを使って問題を解決するアプローチが重視され、例えば誤配信を防ぐためのルール作りなどを通じてチーム全体のパフォーマンス向上に貢献していました。
結果として営業はトップダウンが多いですが、企画職では皆が並列であることが多く見受けられます。
これを受けて、私は営業を辞めて良かったと感じています。
③業務関係者と良好な関係が築ける
企画職やマーケティング職に移動したことで、営業時代のような強引なコミュニケーションスタイルから解放され、業務関係者とのより良好な関係を築くことができるようになりました。
営業職の頃は、しばしば"キャンペーンや値引きを使った強引なクロージング"や、"関係を築くために好きでもないのに繰り返し訪問し、プレゼントを渡す"など、無理なコミュニケーションが必要でした。
しかし、企画やマーケティングの領域では、営業を受ける立場になる為、より建設的で意義深い関係を築くことができます。
たとえば、自分より圧倒的に優れたスキルの持ち主と関わりが持てて、facebook広告の使い方などを教えてもらうことが出来たりします。
この変化は、仕事のストレスを大幅に軽減し、より充実した職業生活を送ることを可能にしました。
④無駄な作業が無くなる
営業担当としての日々は、多くの無駄な作業に追われることが日常でした。
顧客窓口としての役割は、営業以外にも多岐にわたるタスクを含み、本来の業務に集中できないことがストレスの原因でした。
例えば、以下の様なものが挙げられます。
- 契約書の処理:情報を集めたり、不備の修正、スケジューリングなど
- 事務処理:年賀状の作成、見積書の準備、納品書の対応、サービスアップデートの案内など
- クレーム処理:納品物の問題、配達遅延、ウェブサービスのトラブル、他部署のミスの対応など
サポートセンターが存在しても、クライアント専属の担当者として、多くのタスクが私に回ってきました。
営業を辞めたことで、これらの無駄な作業から解放され、より本質的な業務に集中できるようになりました。
クレームは回ってこない、事務作業、契約書は仕組み化して、最終的には外部かアシスタントさんへ委託する。
営業職を辞めることで得られたのは、無駄な作業からの解放だけでなく、自分の強みを生かして働ける環境への変化でした。
⑤ワークライフバランスが改善される
営業職を離れたことで、私のワークライフバランスは大きく改善されました。
営業職では、ノルマ達成が仕事の終わりを意味し、達成できていない場合は残業が増え、プライベートな時間が削られることが多かったです。
例えば、月間の売り上げ目標に達していなければ、商談数やアポイント数を増やすために、行動量が増え、それに伴って残業時間も増加していました。
しかし、企画職やマーケティング職では、状況がまったく異なります。
これらの職種では長期的なプロジェクトが多く、チーム協力を基盤に業務が進められます。
この変化により、毎月の様に自転車操業で数字を追うことが無くなり、効率的に仕事を進め、適切な時間で業務を区切ることが可能になったのです。
より健全な仕事と私生活のバランスを享受できるようになり、精神的な余裕も生まれました。
これが私が感じている「営業を辞めて良かったこと」の5選になります。
次の章では、アンケート結果を基に、「営業を辞めて良かった」と思う人の特徴を纏めています。
自身の状況と照らし合わせ、今後のキャリアの判断基準に役立てていただければ幸いです。
データから見る営業を辞めて良かった感じる人の4つの特徴
HubSpot Japanが行った「日本の営業に関する意識・実態調査 2023」や日本労働調査組合のデータを基に、営業職を辞めてよかったと感じる人々の特徴や感じていたマイナス要因を分析します。
これらのデータから、営業職を辞めることで解消される可能性のある問題点やストレス要因を明らかにし、営業職を辞めてよかったと感じる人を探ります。
- 出典1: 「日本の営業に関する意識・実態調査 2023」HubSpot Japan
- 出典2: 日本労働調査組合
特徴ⅰ:メンタルに不調がある
営業職においては、メンタルヘルスの問題や燃え尽き症候群がしばしば生じることが、HubSpot Japanのアンケート結果からも明らかになっています。
同調査によると、営業担当者の約60%がメンタルヘルスに問題を感じていると報告されています。
理由としては、以下の様なものが挙げられます。
- 高い目標設定:無理な営業活動が強いられ、顧客との関係が損なわれることなどがあります。
- テレアポ:時には厳しい言葉を受けることもあります。
- 燃え尽き症候群:営業職の性質上、大型の契約を達成しても、次の期間にはまたゼロからのスタートとなる為、陥りやすいのです。
これは、営業職の環境が多くの人にとって精神的な負担となっていることを示しています。
営業職を離れることは、これらのメンタルヘルスの問題を改善し、回復への道を開く可能性を持っています。
このような経験は、営業職を辞める大きな動機となり、離職後に「辞めてよかった」と感じる要因となります。
特徴ⅱ:将来に不安がある
日本労働調査組合の調査によると、543人中31.7%の人々が将来に対して何らかの不安を抱えていることが明らかにされています。
絶えず数字を追い求める状況が年齢を重ねても変わらないと考えると、不安を感じるのは自然なことです。
私自身も、一本道のキャリアパスに不安を抱えていました。
このように、将来に対する不安を感じる人々は、キャリアチェンジを通じて新しいスキルを身につけることで、より安定した将来を手に入れることができるかもしれません。
例えば、マーケティングスキルを身に着けて、ブログやSNS、物販で収益を得ることで、そのスキルを用いれば、いつでもどこにでもいける自信が持てるはずです。
そもそもブログって何?と言う方は、『ブログの全て:基礎から活用法まで徹底解説』この記事をご参考ください。
これらの不安を解消し、より多様なキャリアパスを模索することで、「営業を辞めて良かった」と感じる人は多いのではないでしょうか。
同じように将来への不安を感じている方々には、視野を広げ、異なるキャリアパスを検討することをお勧めします。
特徴ⅲ:やりがいを感じられていない
『日本の営業に関する意識・実態調査 2023』HubSpot Japanの調査によると、営業担当者のうち、実際にやりがいを感じている人はわずか35.1%に留まっています。
実際に、私の周りにも「何となく」営業職を続けている人が多く、これがやりがいを感じにくい一因となっているようです。
一方で、営業職でやりがいを感じる瞬間は、多くの場合、上司からの評価や顧客からの感謝を受けたときに限られるようです。
マズローの欲求5段階説によれば、このような外部からの承認欲求を超えて、自己実現の欲求を満たすことが、真のやりがいに繋がります。
これを踏まえると、営業職を辞めて新たな職種に転職することは、自己実現の欲求を追求し、本当に情熱を注げる仕事を見つける機会となるかもしれません。
営業職を辞めることで、自分自身が本当にやりたいと思える仕事に出会えることは、多くの人にとって「辞めて良かった」と感じる大きな要因の一つになるでしょう。
特徴ⅳ:ムダな業務が多いと感じる
アンケートによると、営業マンの約70%が日々の業務の中に無駄を感じており、これが営業職を辞めて良かったと感じる一因となるでしょう。
営業職では、多くの業務が効率的でないと感じられることがよくあります。
例えば、社内会議、長時間の移動、重要顧客との再訪問、名刺集め、出張などがその一例です。
これらの活動は、直接的な成果に結びつかない場合、無駄と感じられることがあります。
一方で、企画職やマーケティング職では、周囲に振り回されることが少なく、無駄を感じることも減少します。
こうした経験を積んだ営業職を辞めることで、より効率的かつ意義のある業務に集中することが可能となり、「辞めて良かった」と感じる要因になっています。
営業職の多くの無駄な業務に対する不満は、キャリアの変更を考える重要な理由となり得ます。
データと経験から見る営業を辞める時に注意すべき3点
営業からマーケティングへの転職は、チャンスと共にリスクも伴います。
私の経験や、日本労働調査組合のデータを基に、営業を辞めるべきではないかもしれない人々の特徴を探ります。
給料が下がる
営業職を辞めて、未経験の分野に挑戦する場合、給料が下がる可能性を考慮する必要があります。
理由としては、未経験だと新卒と同様の見られ方をするからです。
例えば、プログラマーやマーケターなどの専門職は高い専門性が求められるため、経験やスキルが不足している場合、給料が下がる可能性が高いです。
実際に、私自身もプログラマーを目指した際、給料の低下を考慮して最終的に営業職に留まる選択をした経験があります。
このように、転職に伴う給料の変動は、キャリアチェンジを考える際の重要な要素の一つです。
営業職の適性
もし、毎月のノルマ達成に達成感を覚え、効果的な情報提供ができていると感じるなら、辞める事を考え直した方が良い可能性があります。
実際に、日本労働調査組合の調査結果では、26.3%が達成感を感じています。
不満がある場合、それは営業職そのものではなく、職場環境や成長機会の不足かもしれません。
たとえば、法人営業の状況では、重要な商談で上司が主導し、担当者の自立した行動の機会が少ないことが一般的です。
これは一時的な成果には繋がるかもしれませんが、長期的なスキルアップには必ずしも寄与しません。
この場合、職種を変えるのではなく、業界や会社を変えることで環境を改善することが一つの解決策です。
もし営業職が好きで、それに対するやりがいを感じているのであれば、業界や会社を変えて、より良い環境でスキルを伸ばすことを検討すべきです。
学習の必要性
営業職以外の専門職に就く際には、覚悟をもって学習する必要があります。
営業職では人柄で販売する事が出来て、仕事が成り立っていた部分が、マーケターなどの専門職になるとその部分が無くなり、知識のみが武器となります。
そのため、常に移り変わる業界のトレンドを日々追い続けて、知識を入れ続けられない人は営業職に留まった方が良い可能性があります。
例えば、マーケティングではステマ規制などが2023年では法改正が起こり、今までやっていたことがNGとなることが起こります。
Googleのアルゴリズム更新などでSEOランキングが一気に下がったり、AIの出現で広告の手法が変わったりマーケティング戦略に大きな影響を及ぼします。
こういった情報を日々キャッチして、取り入れていかないといけないです。
営業を辞めるべきか覚悟を持つための3ステップ
営業を辞めるかどうかの判断は容易ではありません。
以下のステップを参考に、自身のキャリアについて深く考察してみてください。
Step 1: 自分と向き合う - 本当にやりたい事を見つける
まず、自分が真にやりたいことを理解することが辞めるべきかの覚悟に繋がります。
ただしこれは、単純な話では無く、潜在的な価値観と、自分の強みである才能を理解した上で、やりたい事を探求していかないと、真のやりたいことが見つけられないのです。
たとえば、以下の様な方法で、自身の価値観、才能、情熱を探ります。
- 価値観の整理 :自分が大切だと思うことは何か、リストアップしてみましょう。
- 才能の確認 :他人から評価されることや、自分でも得意だと感じることを挙げてみましょう。
- 情熱の探求 :心から興味を持ち、時間を忘れて取り組めることは何か考えてみましょう。
これらのやり方は、以下の記事で詳細を記載しています。
結果として、営業職にマッチしているか確認し、違う場合は転職を考慮するのも一つの方法です。
Step 2: 転職活動の準備を進める
転職活動の準備は、自分のキャリア、スキルの棚卸や求人情報に触れるので、より具体的に自分の仕事について冷静に向き合い、そして方向性を定めることに繋がります。
これらの行動を通じて、自然と営業をやめるべきかの覚悟にも繋がってくることでしょう。
又、転職を突然決意した場合、生活の維持を考えながら職探しをすることは、ストレスの多い状況に陥りがちです。
常にいつでも、どこにでも行けるように準備しておくことが心の余裕時も繋がります。
転職活動の具体的な活動内容が、どの様に影響するかも簡単に触れておきます。
職務経歴書と履歴書の定期的な更新
転職を考える前から、職務経歴書と履歴書の準備に取り組むことは極めて重要です。
年に一度の更新を心がけることで、自分のやってきた業務の振り返りが出来て、継続の判断に繋がります。
更に、経験やスキルの詳細を忘れずに、高品質な書類を作成できます。
求人情報の定期的なチェック
自分が目指す職種、給料、職場環境などの求人情報を常にチェックすることで、自分が本当にやりたいことを業務レベルにまで落とし込むことが出来る為、より色濃く辞めるべきかどうかの判断が出来てきます。
求められるスキルや条件に合わせて日々、自身のスキルを磨くことができるため、モチベーション維持にも繋がります。
転職活動のテクニックの習得
'軸ずらし転職'などの転職テクニックを学ぶことで、自分の強みや経験を最大限に活かしたキャリアチェンジが見えてきます。
たとえば、軸ずらし転職は、徐々に異なる職種や業界に移行することで、収入の向上を図る効果的な方法です。
自分の才能を元に、どの様な職種、業界にかかわる事で、収入を挙げられるかの判断に繋がり、営業の継続に関する判断にもなってくるでしょう。
この方法に関しては、以下の記事で詳細を纏めています。
転職活動の準備は、自己分析と市場分析のバランスが重要です。
あなたのキャリアと未来の選択肢を広げるために、これらのステップを踏むことが推奨されます。
Step 3: 実際に動いてみる
最後に、具体的な行動に移ります、転職エージェントに相談して、自分に合った業界や職種の求人情報について、相談してみましょう。
話すことで、自分の頭の中が整理できますし、エージェントに的確なアドバイスが貰えます。
これらのステップを踏むことで、営業を辞めるべきかどうか、より明確な答えが見つかるでしょう。
エージェントについては、私は、type転職エージェントの利用をお勧めしております、以下記事で詳細をお伝えしています。
筆者がオススメする営業からのマーケティングへのキャリアチェンジ
多くの営業担当者が将来に対する不安を抱えていますが、マーケティングのスキルを身につけることで、その不安を大幅に減少させることができます。
なぜなら、マーケティングのキャリアは多様であり、将来性が非常に高いからです。
▼実際にマーケティングのキャリアに於いて実施する業務関しては次の記事でまとめています。
マーケティングのメリット
- 広がるキャリアパス:
マーケティングでは、1対1の関係ではなく、1対多の関係を築くことが主です。
これにより、業務範囲が広域となる為、個人プレーよりも、チームプレーで成果を出すことが多くなります。 - 相互補完:
マーケティングチームでは、メンバーがお互いの弱点を補い合い、強固なチームを形成します。
一人一人が異なる視点やスキルを持ち寄り、より効果的な戦略を立てることができます。 - 副業の可能性:
マーケティングのスキルは、副業としても活用できます。
インセンティブがない場合でも、副業で安定した収入を得ることが可能です。
マーケティングへの移行を考える
営業の仕事に対する情熱を持ちつつも、何らかの理由で動けていない方は、BtoBマーケティングを検討してみてください。
営業とマーケティングは密接に関連しており、営業の経験を活かしてマーケティングの世界で成功することができます。
まとめ
営業からマーケティングへのキャリアチェンジは、将来不安を和らげ、キャリアの選択肢を広げる素晴らしい選択です。
▼具体的な転職方法については、次の記事をご参考にしてください。
▼転職体験談を知りたい方はは、次の記事もご覧ください。