軸ずらし転職が年収を上げるための方法として推奨されていることは知っていますか?
しかし、具体的な方法がわからない...そんなあなたは一人ではありません。
私もかつては、軸ずらし転職に関する本を読んで理解しようとしましたが、すぐには実践に移す事はできませんでした。
只、私は3つの転職関連の本の情報を組み合わせることで自分に合った軸ずらし転職の方法を見つけることができました。
その結果、二度の軸ずらし転職を成功させ、年収を200万円近くアップさせて充実した日々を過ごすことができています。
この記事では、関連本を元に、伸びる業界の選び方、新たな職種の考え方、私の実体験と本の著者の例から成功の秘訣を共有します。
軸ずらし転職とは?:業界×職種=給料
転職市場において、業界と職種の掛け合わせが収入やキャリアに与える影響は非常に大きなものです。
「軸ずらし転職」は、この関係性に着目した転職手法で、より良い条件を目指して「業界」または「職種」のどちらか一方を変更するアプローチを指します。
この手法は、「転職と副業のかけ算」の著者moto氏によって提唱され、その後、複数の著名人からも推奨されています。
具体的には、これまで培ってきた経験やスキルを活かしながら、利益率が高い業界や、より有利な職種へのシフトを目指す転職方法です。
このアプローチの最大のメリットは、リスクを最小限に抑えつつ、生涯年収を効果的に上げることができる点にあります。
つまり、全く新しいことに挑戦するわけではなく、既存の経験や知識を基盤に少しだけ方向性を変えることで、キャリアアップを実現するのです。
この「少しだけ方向性を変える」手法が、「軸ずらし」という表現で表される理由でもあります。
業界と職種の重要性
年収に大きな影響を与える要因は、実は個人のスキルや人脈よりも、所属する「業界」や「職種」です。
その理由は、業界や職種がもたらす利益の大きさが、個人の能力以上に年収へ直接的な影響を与えるからです。
財務省が公表しているデータからも、業種ごとの平均給与の違いが明らかです。
例えば、情報通信業と宿泊業・飲食サービス業では、どの企業規模においても平均年収に200万円以上の差があり、最大では500万円もの違いが生じています。
更に、私自身の経験で、新卒で入社した食品卸売業界は利益率が低く、業界全体の平均年収も高くありませんでした。
その職場では、「石でも売れる」と称されるほど優秀な営業スキルを持つ営業マンでさえ、年収は業界平均を大きく上回ることはありませんでした。
このように、業界の平均年収が異なる中では、どれだけ努力しても、その業界の利益構造に基づく年収の限界を超えることは難しいと言えます。
したがって、年収を向上させるためには、個人のスキルを磨くだけではなく、まず「業界」や「職種」を適切に選ぶことが極めて重要です。
参考情報:企業規模と賃金、労働生産性について
一般的な転職との違いとは?
従来の転職では、同じ業界や職種内での移動が主流であり、環境の変化は比較的少ないのが一般的です。
そのため、年収の大幅な向上や新たなスキルの習得が必ずしも期待できるわけではありません。
一方、軸ずらし転職では、業界や職種を思い切って変えることで、収入やキャリアアップのチャンスを得ることが可能です。
たとえば、一般的な転職の例として、営業職として働く人が同じ業界内で別の会社の営業職に転職するケースがあります。
この場合、給与条件や仕事内容が大きく変わることは少ないでしょう。
しかし、軸ずらし転職を活用して、異業種や同じ業界内でも企画職など異なる職種に挑戦した場合はどうでしょうか?
必要とされるスキルセットが異なるため、結果的に市場での希少性が高まり、年収アップや専門性の拡大が期待できます。
このように、軸ずらし転職は従来の転職方法とは異なる視点から自己の可能性を広げる、価値ある選択肢といえます。
業界選びの秘訣
業界を選ぶ際に最も重要なポイントは、「衰退していない」こと、そして「機械やAIなどに代替され始めていない」業界を選ぶことです。
その理由は明白で、衰退している業界では、どれだけ努力を重ねても、年収の大幅な上昇を期待するのは難しいからです。
近年注目されているのは、AIの普及によって仕事がなくなる業界があるという現実で、総務省の調査によれば、労働人口の47%が機械に代替可能であるとされています。
上記画像に示されているように、AIの活用が進むことで「機械化可能性が高い職業」は減少していきますが、同時にAIを活用した新しい職業やタスクが生まれています。
このように、第一条件として、機械化可能性が高い業界にいないことを意識することが大事です。
例えば、電車の切符を手動で切る仕事をしている会社に勤めていると想像してみてください。
たとえその業務を非常に効率的にこなせるようになったとしても、自動改札機の普及により、その仕事自体が不要となってしまうでしょう。
このように、業界には時代の流れとともに変化する「寿命」や「ライフサイクル」が存在することを理解し、適切に業界を選ぶことが、成功の鍵となります。
参考記事:人口減少時代のICTによる持続的成長
続けて、業界の選定から応用まで、具体的なアプローチについて順を追って解説していきます。
業界のライフサイクルを理解して、活用する
業界には、「ニッチ ⇒ スター ⇒ ルーティーンワーク ⇒ 消滅」というサイクルがあります。
これは、書籍『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』で紹介されている考え方で、業界を深く理解する上で非常に役立ちます。
それぞれの段階で業界の特性は大きく異なり、提供されるキャリアチャンスにも大きな違いがあります。
このライフサイクルを正確に把握することが、軸ずらし転職の成功を後押しする重要なポイントとなります。
具体的には、次のような段階があります:
- ニッチ:
新しい産業を形成しようとしている企業が多く参入している段階の業界です。
例としては、仮想通貨やメタバースが該当します。
安定はしませんが、急成長の会社に入ることができれば、大きな収入を可能にします。 - スター:
安定して利益を上げている成熟した業界です。
自動車業界、NTTなどの通信業界、金融、商社などがこれに該当します。
この段階では高い安定性と収益性が特徴ですが、競争率が高くなります。 - ルーティーンワーク:
特定のスキルや知識が不要となり、誰でも対応できる状態の業界です。
この段階では競争が激化し、機械やAIによる代替が進みます。結果として、利益率は低下し、キャリアチャンスが減少します。 - 消滅:
業界が衰退し、仕事の需要がなくなる段階です。
競合間での利益がすり減らされ、熾烈な価格競争が始まります。さらに、社内ではポジションを確保するための社内政治が活発化し、働きづらい環境になることが多いです。
このような業界のライフサイクルを理解し、それに基づいてキャリアを計画することが、軸ずらし転職の成功の鍵となります。
特に「スター」や「ニッチ」の段階にある業界を選択することで、年収を上げる可能性が大きく高まります。
- スター業界は人気が高く、競争率が非常に高いのが特徴です。多くの場合、高学歴の人材が集まりやすい環境です。
- 一方で、ニッチ業界はまだ注目を浴びていないケースが多いため、高学歴でない方でも早期に見つけて参入することで、年収を向上させる可能性があります。
この後は、各業界の詳細や具体的にどの企業や業界が該当するのかを詳しく解説していきます。
スター業界の魅力と競争
スター業界とは、高い生産性やブランド力を持ち、その結果として高い平均年収を誇る業界を指します。
転職サービスdodaが2023年に発表したデータ「業種別平均年収ランキング」によると、トップ5は以下の通りです:
順位 | 業種分類 | 平均年収(万円) | 男性平均年収(万円) | 女性平均年収(万円) |
---|---|---|---|---|
1 | 金融 | 469 | 572 | 394 |
2 | メーカー | 466 | 506 | 381 |
3 | 総合商社 | 464 | 525 | 374 |
4 | IT/通信 | 446 | 478 | 393 |
5 | 建設/プラント/不動産 | 432 | 470 | 364 |
これらは、スター業界と呼ぶにふさわしい業界です。
ちなみに、私の高校時代の同級生でスター業界のひとつである金融(保険業界)に勤める人は、特別な専門スキルがなくとも年収1,000万円以上を得ていました。
しかし、この魅力的な待遇の裏には、高い競争率という厳しい現実があります。
多くの優秀な人材や高学歴の人々がスター業界を目指し、激しい競争を繰り広げているため、出世欲が高く、学歴があり、さらに社内政治を苦にしない人に向いている業界と言えるでしょう。
▼また、参考として、エリート層が目指す世間体の良い職業を以下の記事で紹介しています:
競争を避けつつ、高い収入を築くためには、まだ知名度が低いものの将来的に成長が期待される「ニッチ業界」を早い段階で見つけ、その成長の波に乗ることが鍵となります。
ニッチ業界の魅力とそのリスク
ニッチ業界とは、特定の範囲や市場に特化し、まだ大きな成長が期待される業界のことを指します。
これらの業界では、成長段階にある企業が多いため、重要なポジションを任されやすく、高い報酬やストックオプションといった魅力的な待遇を得られる可能性が高い点が特徴です。
以下に、近年需要が高まっているニッチ業界と、それに関連する市場やテクノロジーの例を示します。
需要が高まっている分野 | 伝統的な業界の非効率を改善 | 未だ成熟度が低い市場(リスク高い) |
---|---|---|
クラウド | スタディサプリ (学習の効率化) | ドローン |
IoT | Tesla (自動運転での革命) | ブロックチェーン |
SaaS | Uber (タクシー業界での革命) | web3 |
これらの例には、伝統的な業界の非効率をテクノロジーで解決しようとする新しい取り組みも含まれていて、こうした動きは今後も増えていくと考えられ、ニッチ業界のさらなる拡大が期待されます。
一方で、ニッチ業界にはリスクも存在します。
市場がまだ未熟であるため、急な変動や予測困難なトレンドの変化が起こる可能性があり、こうしたリスクに対応するには、業界全体の将来性を十分に調査し、自身のキャリアパスとの適合性をしっかり考慮することが重要です。
特に、成長段階にある業界では成功も失敗も大きく、慎重な意思決定が求められるでしょう。
ルーティーン業界の特徴
年収を上げる目的で転職を考える際、特に避けるべきなのは、生産性が低く、将来的な成長の見込みが乏しい業界です。
変化の激しい現代において、10年前とほとんど変わらないサービスを提供している企業や業界は、市場の成熟や飽和状態に陥っている可能性が高いといえます。
著書で代表的な例として紹介されている業界例:
- ウェディング業界
- 外食産業
ウェディング業界については、以下の記事で紹介されている通り、平均年収が約350万円とされていて、金融業界と比較すると100万円以上の差があります。
外食産業は30兆円規模の巨大産業である一方、企業によって大きな格差が見られるのが特徴で、以下の記事によれば、外食業界内での平均年収には約600万円の開きがあります。
私自身もこの業界に携わってきた経験がありますが、ルーティーン業務に陥りやすい企業が多い一方で、創意工夫を凝らし、イノベーションを起こしている企業も存在します。
たとえば、ロボティクスなどを積極的に導入している企業では、生産性が向上し、平均年収も高い傾向があると考えられます。
以下の記事では、外食産業が活きる道として「フードテック」について解説されていますので、ぜひ参考にしてみてください:
これらの業界に新たに参入する場合、差別化が難しく、代替可能な人材として扱われるリスクが高まる可能性があります。
そのため、転職を検討する際には、業界の将来性や自身のキャリアパスをしっかりと考慮し、慎重に判断することが重要です。
これで業界選びについての考察は終了です。次に、業界選びと同じくらい重要な「職種選び」について詳しく見ていきましょう。
職種を変える「軸ずらし転職」の難しさ
職種を変える「軸ずらし転職」は、業界を変える転職よりも多くの難しさを伴います。
その理由として、以下のような点が挙げられます。
- スキルとのギャップが大きすぎる
例:事務職からプログラマーを目指す場合- プログラミングスキルやテクノロジーに関する深い知識が応募条件として求めら、知識が不足していると、書類選考すら通らない可能性があります。
- スキルを挽回できる努力を示す必要がある
例:転職後に必要となるプログラミングスキルを身につける場合- ハードワークをこなし、短期間でスキルや知識を身につける可能性をアピールすることが求められます。
- 過去の経験を活かす戦略的なアピールが必要
例:事務職からプログラマーを目指す場合- 「プログラミングが面白くて仕方がない」という情熱を伝えると同時に、事務職でのPCスキルやプロジェクト管理能力をアピールすることで、既存社員との差別化を図る必要があります。
このように、職種を変える「軸ずらし転職」においては、自身の経験やスキルを新しい分野でどのように活用するかを戦略的に設計することが重要です。
たとえば、私自身も営業職からマーケターへと職種を変えた経験があります。
転職希望先が求める能力に対してどのように対応していくか、また不足しているスキルをどのように補完するかを具体的に計画し、行動することが成功の第一歩となります。
▼営業を辞めて別の職種に就く方法についてはこちらで詳しくまとめています
このように、努力と計画性を持つことで、転職活動を有利に進めることができます。これが、職種変更で成功するための最大のポイントと言えるでしょう。
筆者の考える「職種」変更を実現する「ポジション」という概念
近年、ジョブ型雇用(専門職採用)の導入が進んでおり、57%の企業がすでに導入しているか、検討中であるとされています。
※参考情報源:パーソル総合研究所
これに伴い、従来の「職種」をさらに細分化した「ポジション」という概念が生まれてきています。
たとえば、『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』で提唱されているように、営業職の中でも「法人新規営業」と「カスタマーサクセス」のように、ポジションごとに分けられています。
これらのポジションごとに求められるスキル、経験、強みは異なります。
- 法人営業:交渉力、プレゼンテーション能力といった「新規開拓力」が求められる。
- カスタマーサクセス:関係構築力、データ分析力、課題解決力など、顧客と長期的に向き合うスキルが求められる。
「営業」から一気に「マーケティング」へ転職するような"職種"を変更する軸ずらし転職は難易度が高い場合があります。
しかし、私の経験では、「営業」から「カスタマーサクセス(CS)」、さらに「CSテックタッチ」、その後「マーケティング」といった形でポジションを細かくずらしていくことで実現可能性があります。
他にも、次のようなケースが著書の中でも紹介されています:
私がヤフーに在籍していた時代に、デザイナーやエンジニアとして働いていた人が、ディレクターやプロダクトマネージャーのようなポジションを得て、同業他社に転職するケースを頻繁に目にしました。
転職2.0より
このように、職種を変えることを検討する場合は、ポジションという概念を理解して、活用していくことが非常に有効だと考えています。
軸ずらし転職の成功の秘訣4選
業界や職種の選び方を理解した上で、動き出すには、次のポイントを抑える事が大事です。
①自分のタグと市場環境を理解
成功するための転職では、自分が持っている「タグ」を明確に理解することが不可欠です。
タグとは、スキル、経験、そしてコンピテンシー(強み)を指します。
タグの具体例
- スキル:
ライティング、動画制作、Officeの使用能力など。 -
経験:
リーダーシップ、新規営業、BtoB、BtoCなど。 - コンピテンシー:
コミュニケーション能力、誠実さ、継続力、創造的能力など。
そして、現在の市場で自分のタグがどれほどの価値を持っているのかを定期的にチェックすることが、転職を考える上での重要なステップです。
現状よりも良い年収のポジションがあれば、転職の価値があり、逆に、現状の年収が市場価値よりも高い場合、タグを増やす努力をすることが求められます。
②継続的なスキルアップ
現代の転職市場は、日々進化しており、その変化に適応するためには継続的なスキルアップが不可欠です。
特定のスキルや経験が高く評価される時もあれば、新しい技術やトレンドに合わせて新たなスキルが求められる時もあります。
特定のスキルや経験 | トレンドに合わせたスキル | |
---|---|---|
スキル | データ解析、機械学習 | 音声認識技術 |
時代背景 | AIやIoTの進化 | スマートスピーカーの登場 |
採用 | 社会全体で求められる | 特定の企業で求められる |
このように、市場のニーズは常に変わっています。
そのため、自分の持っているスキルや経験を継続的にアップデートすることで、市場価値を維持・向上させることができます。
新しいスキルを身につけることで、新しいチャンスや可能性が広がり、より充実したキャリアを築くことができます。
③目指すポジションからの逆算
スキルアップは不可欠ですが、目的のポジションに合わせたスキルアップが重要です。
目的と関連性のないスキルを身につけるのは時間の無駄になる可能性が高いからです。
私の場合、マーケティングに軸をずらしていくためにプログラミングやブログ、SNSの勉強を継続しました。
しかし、マーケティングでは英語を重視しないのに、何となく英語を学んでいても意味がなかったでしょう。
目標を設定し、それに向かって逆算して行動することで、成功への道が開けます。
④30代特有の転職の悩みとその解決策
30代では家族の存在や生活の安定が考慮点として増えます。
収入や転勤は特に重要な課題となり、転職時には希望収入を明確に伝えることが必要です。
特に、業界の軸ずらしではなく、未経験の職種への転職は収入減のリスクを伴う可能性があるため慎重になる必要があります。
家の購入を考える際は、賃貸や中古物件の選択でリスクを減らし、動きやすい状態を維持することが推奨されます。
また、支出の把握と貯金は、給与交渉の際の強みとなります。
▼具体的に営業からマーケティングに軸ずらしを達成させる為には、次の記事をご参考にしてください。
軸ずらし転職のリスクと注意点
軸ずらし転職には多くのメリットがありますが、同時にリスクや注意点も存在します。
ここでは、そのリスクと注意点を詳しく解説していきます。
軸をずらしすぎる危険性
軸ずらし転職の際、業界と職種を同時に大きく変えることは推奨されていません。
その理由は、これまでの経験やスキルを活かせず、完全に新しい環境でのスタートとなるため負担が大きくなりすぎるからです。
例えば、私が食品業界から金融業界へ、未経験のマネージャー職として転職する場合、成果を出す事は困難になるでしょう。
新しい業界の知識やスキルを習得することは時間がかかります。
一方で、多くの企業は転職者に即戦力としての活躍を期待しています。
軸を大きくずらしすぎると、自分自身が困難な状況に立たされる可能性が高まります。
転職をしてはいけないタイミング
転職を考える際、感情的な判断だけで行動するのは避けるべきです。
仕事が嫌になった、ツラいと感じるだけのタイミングでの転職は、目的が曖昧になりがちです。
転職は、自分のキャリアや人生の目標を実現するための「手段」として捉えるべきです。
以下、転職の目的をズラサない注意点をまとています。
- 転職の真の目的を明確化:
逃げ場所としての転職は避け、自分が本当に求めるキャリアや生活を実現するためのステップとして転職を考える -
信頼できるエージェントの選定:
転職のインセンティブ目当てのエージェントは避け、長期的な視点でアドバイスをしてくれるエージェントを選ぶ - 企業の募集背景を確認:
転職先の企業が人員補充か、成長の投資かを確認し、自分に合った環境を判断することが重要
転職を考える際は、感情的な判断だけでなく、冷静に自分のキャリアや将来を考え、適切な判断を下すことが大切です。
▼エージェントに関しては、次の記事をご参考にしてください。
私の軸ずらし転職の実体験
私自身2回の転職を経験しており、その経験をお伝えしていきます。
食品業界からweb業界への挑戦
私の初めての転職経験は、食品業界からweb業界への移行でした。
この転職により、年収や働き方(残業時間や休日出勤等)が大きく好転しました。
入社当初の年収は変わらなかったものの、後に100万-200万円程度増加しました。
更に、働き方の変化により残業80時間から10時間以内にすることが出来ました。
商材は変わったものの、新規開拓の営業経験が役立ち、入社わずか半年でMVPを獲得することができ、軸ずらし転職の効果を体験しました。
35歳でのweb業界内での職種(ポジション)変更
次のステップとして、私は販促企画職からマーケティング職(ディレクター)への軸ずらし転職を果たしました。
マーケティング職としての直接の経験はなかったものの、以下の点を評価いただき、希望するポジションを獲得することができました。
- ブログでのSEOやサイト運営に関する経験やスキル
- 本業でのメールマーケティングの経験
今回の職種変更での転職において、転職時の年収は前職と変わりませんでした。
只、未経験として扱われる可能性が高い中、前職の年収を維持できたことは、大きな成果と感じています。
この時の転職の進め方に関しては、以下の記事で詳細をまとめています。
この転職では、業界と職種の両方で少しずつ変化を求めたため、新しい知識やスキルを習得することが多く、日々学ぶことが絶えません。
しかし、ベンチャー企業のCMOという目指すべきポジションを明確に持ち、行動しているため、日々の業務を楽しんでいます。
軸ずらし転職:実例から学ぶ
軸ずらし転職の方法論を理解するため、以下の著名な経験者の経歴や考え方を参考に探っていきます。
- motoさん:軸ずらし転職の発案者
- 中村臣さん:『転職2.0』の著者であり、転職特化SNSのLinkedInの元CEO
motoさんの独自の視点
motoさんは、本業での成果に集中し、その結果を元に業界を変える軸ずらし転職をして年収を増加させています。
成果を出すための本業への取り組み方の一例を以下にまとめています。
- 積極的な姿勢:
新卒でホームセンターに入社した際、4年目の社員が通常行う店舗レイアウトの仕事を自ら引き受ける - 挑戦心:
未経験の採用業務にも挑戦し、社長から「新卒で東大生10人採用」という指令を受け、採用活動に貢献するブログを開始 - 優秀な社員から学ぶ:
仕事が早い上司の方法を学び、例えば、テキストショートカットを活用するなどして効率を上げる等
これらを実施して、以下のような業界でキャリアを積んでいます。
- Step 1: 小売業界(ホームセンター)
- Step 2: IT業界
- Step 3: 広告業界
このようなスキルアップと軸ずらし転職の戦略により、年収は240万円から1000万円へと大幅に増加させています。
加えて、本業での成功を受け、副業として「転職アンテナ」などのブログメディアで「同じサラリーマンに役立つ情報」を発信。
この副業から年収4000万円を得ています。
成功する転職の秘訣や仕事への効果的な取り組み方を知りたいなら、motoさんの本は必読です。
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リンクトイン元CEO中村さん村上臣氏のキャリア
村上さんは、自己理解とチャレンジ精神によって、スキルを高めながら職種を変える「軸ずらし転職」を成功させています。
具体的な例を以下に挙げます。
- 自分の強みを理解:
新規事業開発よりも、既存のアイディアを拡大する方が得意とし、対象ポジションを獲得 - スキルの組み合わせ:
エンジニアとしてキャリアをスタートし、その視点で企業買収に関与 - シナジーを生む:
個人的なモバイルプロダクト開発の熱意と、会社のPCからモバイルへのシフトがシナジーを生む
さらに、村上さんは2、3手先を読む重要性を強調し、転職先で得られるスキルや経験、そしてその後のキャリアパスの設計を推奨しています。
村上さんの軸ずらし転職の経歴は以下の通りです。
- Step1:エンジニアとして起業に貢献。
- Step2:ヤフー執行役員CMOとして企業買収に関与。
- Step3:リンクトインの日本代表
エンジニアのバックグラウンドと企業買収の経験が評価され、リンクトインの代表になりました。
このように、強み、スキル、経験の「タグ」という考え方を採用し、その中で軸をずらす事を実践する事が2023年時点では有効です。
まだ本を読んでいない方は、ぜひ以下から購入してご一読ください。
筆者が考える軸ずらし転職: 主要な情報源
私の「軸ずらし転職」に関する考え方は、以下の著名な情報源を基にしています。
- motoさんの『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』
- 「軸ずらし転職」の発案であり、5度の転職で年収240万円から1000万円を達成させた方法が紹介
- 村上臣さんの『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』
- 「軸ずらし転職」の進化版、現代の転職市場における最新の戦略や考え方が紹介されています。
- このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
- 業界の基本概念や個人の市場価値を理解するための指南書。
軸ずらし転職を考える上で大きく役立ちます。
- 業界の基本概念や個人の市場価値を理解するための指南書。
これらの情報と経験をもとに、私なりの解釈とアドバイスをお届けしました。